日本には春と秋に、ご先祖様を偲び供養するお彼岸の慣わしがあります。多くの家庭では仏壇におはぎや牡丹餅をお供えしたり、お墓参りに行くのが一般的ですね。
今年(2019年)のお彼岸の時期はいつでしょうか?
今回は今年(2019年)のお彼岸はいつなのか、またお彼岸の意味やお供え物について調べてみました。
2019年のお彼岸はいつ?
お彼岸の時期は毎年、春分の日と秋分の日をなか日「中日(ちゅうにち)」として、その前後の3日間を合わせて7日間を「お彼岸」の期間としています。
そしてお彼岸の初日を「彼岸入り(ひがんいり)」、最終日を「彼岸明け(ひがんあけ)」といいます。
3月18日(月)彼岸入り
3月21日(木)中日 春分の日
3月24日(日)彼岸明け
9月20日(金)彼岸の入り
9月23日(月)中日 秋分の日
9月26日(水)彼岸明け
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、冬の厳しい寒さは春分の日頃まで、夏の残暑は秋分の日頃までで、丁度季節の変わり目に当たる時期に当たるので「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉にも納得しますね。
お彼岸の意味
お彼岸の「彼岸」という言葉は元来、仏教の言葉であり、人の迷い、悩み、汚れなどの煩悩から脱した悟りの境地に達した極楽浄土の世界のことを意味しています。
仏教では三途の川を挟んで、ご先祖様のいる世界を「彼岸(ひがん)」と言い、私たち人間の生きている世界を「此岸(しがん)」と表現しています。
「彼岸」の意味する極楽浄土の世界は、「此岸(しがん)」の世界から遥か西の方角にあると言われています。
春分の日と秋分の日というのは、一年を通じて昼と夜の長さが等しくなる日です。すなわち太陽が真東から登り真西に沈む日であるので、極楽浄土の世界である「彼岸」のある方角が正確に分かり、私たちが「彼岸」に最も近づける日であるのです。
このように昼と夜の長さが等しくなる日は、一年を通じて春分の日と秋分の日の2回あるので、お彼岸が年に2回訪れます。
お彼岸の迎え方
お彼岸は日本特有の仏教行事です。お寺さんとの付き合いのある家庭では「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれる法要に参加する慣わしがありますが、一般的には家の仏壇を掃除しお花やお供え物をしたり、お墓参りに出かけるのが主流となっていますね。
お供え物は何がいいの?
私もお彼岸の時期には欠かさずお墓参りには行くようにしています。
毎回、悩みのタネはお供え物ですが、悩んだあげくお花と缶コーヒーのワンパターンとなってしまっています。
そこでお墓参りのお供え物の基本を調べてみますと、仏教では「五供(ごく・ごくう)」がお供え物の基本となっています。
「五供(ごく・ごくう)」とは、香・花・灯燭(とうしょく)・浄水・飲食の5項目です。
香・・・・・線香
花・・・・・献花
灯燭・・・・ろうそく
浄水・・・・水
飲食・・・・お酒、ジュース、お菓子、フルーツなど生前故人が好きだったもの
お墓参りする人の多くは、五供(ごく・ごくう)のうち灯燭(とうしょく)以外はお供えしているのではないでしょうか。
灯燭(とうしょく)は自宅の仏壇であれば、ろうそくに火をつけることがありますが、お墓参りではろうそくを見た覚えがありません。
今ではあまり見かけませんが、昔はお墓の前に灯籠があったため、それがお供え物の代わりとしていたそうです。
お供え物(飲食)は持ち帰りましょう。
ご先祖様にお供えした物は、「どうぞゆっくりお召し上がり下さい」と墓前にお供えして、そのまま(放置)の状態で帰る人が多いですが、飲食のお供え物は必ず持ち帰りましょう。
なぜなら、カラスや鳥、猫などのエサとなり食べ散らかされてしまいます。また夏場など傷んで悪臭や虫の発生の原因となってしまいます。
それこそ、ご先祖様がゴミまみれとなってしまいますので、忘れずに持ち帰りましょう。
最後に
お彼岸の時期は年に2回訪れます。家の仏壇にお供えをして手を合わしたり、お墓参りに行かれますが、一番大切なことは、「今、私が生かされているのはご先祖様のお陰です。」という感謝の気持ちを改めて確認することではないでしょうか。
ぜひ、お彼岸の時期にはご先祖様を想い偲びましょう。
最後までお読みいただき有難うございました。
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